オリジナルアニメがこれからのアニメ業界を盛り上げるkeyになる

オリジナルアニメと原作有りアニメ

今クールのアニメも始まりました。数多あるアニメの中で注目が高い作品があります。

Charlotte

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DVD1巻初週売上3.4万枚を記録したAngel Beats!を世に出した麻枝さんとP.A.WORKSが再び手を組んだということで期待せずにはいられない作品です。

現在2話まで放送されましたが、原作がないオリジナルアニメであるが故に先の展開が予想できず、私自身毎週を楽しみにさせて貰っています。

今までも私はオリジナルアニメの先が読めない性質から、毎クールオリジナルアニメの存在を心待ちにしています。夏クールもCharlotte以外にもオリジナルアニメは放送されています。

現在アニメ戦国時代と言っても過言では無いほど、アニメが作られています。その数実に47本。その内漫画、ライトノベルを原作とした作品が多数を占めています。アニメ化することで原作の売れ行きが伸び、原作があるからアニメが作りやすいと提供する側と製作社同士でwinwinな関係が構築できるので、この体系が続くのも理解出来ます。しかし、原作があるアニメには致命的な欠点が在ります。それは、

ネタバレです。

ほとんどの原作付きのアニメは原作をなぞります。故に、アニメの展開で先が気になっても原作を見てしまえば一週間先を待つ必要もなく、更に言えばアニメの最終話まで理解できてしまう環境に視聴者は存在してしまいます。 自分で原作を見なければ、良いじゃないかという話ですが、今はネット全盛期の時代。ふとした瞬間に、そのつもりがなくても原作を読んだ人からのネタバレに合ってしまうことも十分にあり得るのです。一週間空けて放送する媒体である以上、その特性も活かした作品を作っていくことも必要だと思います。先の展開が分かってしまう物語ほど興ざめなものはありません。

その点オリジナルアニメは、初出がその作品であるために先の展開を確認する術がないので、ネタバレに合うことは有りません。むしろ先の展開を他の視聴者と予想しあうことが出来ます。受け身になってしまうアニメ視聴に、能動的な行動が加わることで違った楽しさと刺激を提供することができるのです。

この方式をとって直近の作品で有名な先品といえば、魔法少女まどか☆マギカが挙げられるでしょう。

 

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予想のつかない展開で視聴者を翌週まで興味を常に惹きつけていました。映画も総集編含め三本作られ、その内の一本は興行収入20億円を突破する大ヒットとなりました。これは視聴者の興味をずっと掴み続けてきた故の結果であり、オリジナルアニメの有るべき姿の完成形とも言えます。

Charlotteの面白いネタバレ

さてCharlotteに話を戻すと、このアニメはある面白い試みをしました。 第一話放送前に、なんと13話全サブタイトルを全て公開したのです。 これもある種ネタバレの一種です。せっかくオリジナルアニメであることで活かせるネタバレが起こり得ない利点を自ら放棄するような愚行かと、一瞬私は思ってしまいました。しかし、冷静にこのサブタイトルを眺めていると、逆にこのCharlotteに興味を惹きつけられました。 試しに見てみて下さい。

 

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Charlotteを見ていない人のために、CharlotteのPVも置いておきます。


Charlotte TVアニメ「シャーロット」PV第2弾 - YouTube

ここで、悲しい話がくるんじゃないかな、Charlotteという物語のタイトルになっている11話が物語の核心になるのか? 等寧ろ期待が膨らむネタバレになっていませんか?

そして、サブタイトルをバラしたくらいで分かるような単純なストーリーではないという自信の現れとも取れます。

麻枝さんのインタビューで6話まで絶対に見てくださいというお話がありました。

gs.dengeki.com

そして、charlotteのメインビジュアル。

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一枚目と二枚目のビジュアルの落差。そして6話のタイトルの『気付かなかった幸せ』

果たして何が起こるのか。現在2話まで放送されましたが、ヒロインの兄が科学者の無慈悲な実験により廃人になってしまい、悲惨な状態なっていたことが明かされたことからも、これからそれ以上の惨劇が起こり得ます。 どうでしょうか? ワクワクしませんか? 

もし原作があれば放送を待ちきれずに、私は既に全巻揃えていたことでしょう。しかし、それはできません。次の放送までこのワクワクできる気持ちはオリジナルアニメならではものです。もちろん原作があるアニメも、演出が素晴らしくアニメでしかできない表現で、紙媒体でしかない作品の魅力を底上げしている作品も多数存在し、アニメから自分の知らなかった素晴らしい作品に出会えることもあるので、単純にオリジナル>原作準拠という式を立てたいわけではありません。

ただアニメの本数がどんどん増えている今だからこそ、毎週を心待ちにできるオリジナルアニメも増えていって欲しいということです。

作品は日々数を増やしていっていますが、毎クールアニメになっている数も尋常ではない数になっています。このまま、今の状況で進んで行くと、アニメにすべき原作が枯渇するのは目に見えています。そうなった場合に必要なのはやはりオリジナル。もちろん只でさえアニメ作りには時間も人手も資金も不足しがちなのに、不安定要素が高いオリジナルをするにはリスクが高すぎます。しかし、日本のアニメ文化を支えた庵野さん曰く、日本のアニメ寿命があと五年と推測しています。

jp.sputniknews.com

これから手をこまねいてアニメ業界が徐々に衰退してしまうリスクとアニメ業界を盛り上げていくために、不安定要素も高いオリジナルアニメを作るリスクを天秤にかけた時、果たしてどちらが重くなるのでしょうか?

オリジナルアニメの増加が、日本アニメを盛り上げていく重要な鍵だと私は思います。いち視聴者でしかない私が偉そうなことを言ってしまいましたが、日本のアニメはこれからも続いていって欲しいと切に願っています。